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[結果]

 

(1)FRAXAのPCRスクリーニング
正常者の、CGGリピート数は6から54に分布しており、患者ではリピート数が著明に延長している。このPCRでは、CGGリピート数が30のアリルは430bpのバンドになる。46例中、1例にバンドが検出されず(図1、lane2)、他は全例、430bp前後の正常範囲のバンドが検出された。

 

(2)FRAXAのサザン解析
脆弱X症候群患者で、CGGリピートが著明に延長した場合、PCRでバンドが検出されないので、患者であるのかPCRの誤りによる偽陽性であるのか判別不可能である。よって、FRAXAのPCRスクリーニングでバンドが検出されなかった症例が脆弱X症候群であるかどうかを確認するため、この症例およびその母とコントロールとして他の患者数名をサザン解析で検討した。
StB12.3をプローべとした場合、EcoRlのみの処理では、正常では5.2kbのバンドが検出され、CGGリピートが延長した保因者や患者のアリルでは、延長に応じた長さのバンドが検出される。EcoRl+Eagl処理の場合、Eaglはメチル化の影響を受ける制限酵素であり、Eagl部位は、EcoRl断片の内部にあるので、正常の不活化されていないX染色体は2.8kbpのバンドになり、女性の不活化されているX染色体は5−2kbpのバンドになる。一方、患者のEagl部位は、CGGリピート延長によりメチル化されていて切断されないので、CGGリピート延長の長さF応じて5.2kbpより長いバンドが検出される7)。
EcoRl+Eagl処理によりるサザン解析の結果(図2)、PCRでバンドが検出されなかった症例(lane2)では6kbp〜8kbのスメアー状のバンドが検出さ

 

 

 

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